琵琶湖固有種であるビワマスは、サケなどと同じように、生まれた河川に戻って産卵するという習性があります。かつては、市内を流れる天野川でも産卵期にはビワマスが遡上していましたが、数十年前から洪水防止や農業用水取水のために、堰堤が次々と整備されたことなどから、徐々にその姿を見ることができなくなっていました。
そこで、市では「天野川カムバックビワサーモン」を合言葉に、平成23 年6月に自然との共生や生物多様性の保全、回復を進めるためのモデル事業として、米原市天野川ビワマス遡上プロジェクトを発足し、それに賛同する市民グループ「米原市ビワマス倶楽部」も立ち上がりました。
プロジェクトでは、ビワマスやアユをはじめとした魚が、琵琶湖と河川を行き来できるように、市民とともに魚道を設置したり、市民が自宅の冷蔵庫でペットボトルに入れたビワマスの卵を飼育し、川に放流する取組など、様々な取組を進めています。